お子さんとのご同居をきっかけに、家仕舞いすることを決め、お片付けのご依頼をくださったお客様とのお話です。

お持ちの家財の中に、40年程使用されていたという食器棚が。

とても大きなその水屋箪笥は、
ご依頼者さんが新しく住まれるお子さんのご自宅には入らず、
「今回は泣く泣く処分します」とお別れを決められたご依頼者さん。

我々も、処分する家具としてその水屋を引き取ってきました。

しかし、ずっと使われてきた思い入れのある家具とお別れする時のご依頼者さんの表情が頭に残り、何とかそのお気持ちの整理を一緒にできないかと考えてきました。

そこで思いついたのが、家具のリメイクでした。

40年も家族と一緒に過ごしてきた水屋箪笥は、
ご依頼者さんのお子さんの成長を見守ったり、ご家族が過ごしてこられた時間と同じだけの時間を過ごしてきている。

そう考え、ご依頼者さんの新しい住まいでまた同じ時を過ごしてほしいという思いから、時計にリメイクすることにしました。

出来上がった時計は、無垢材の部分を使い、使用されていた時のキズもそのまま残しました。

そして、今回はご依頼者さんには処分として引き取るとお伝えしていたことから、こちらで贈り物としてお渡ししました。

ご自宅におうかがいしご依頼者さんに水屋箪笥時計をお渡しすると、感泣して時計を受け取ってくださいました。

喜んでくださっている姿を見て、
新しい暮らしに一歩を踏み出すご依頼者さんの勇気を、後ろで支えらえるような存在になりたいと気持ちを新たにしました。

#お客様の声